いま東大阪には14の商業集積地がありますが、大蓮地域を除いて鉄道の駅を中心に戦後自然発生的に発展してきたところがほとんどです。昭和30年〜40年代の高度経済成長期には大きな発展を遂げ、大阪市・堺市についで府下でも3番目に大きい商業都市になっています。
しかし車社会が進展し、平成12年には大店立地法が廃止され、ロードサイドに大型店が次々に出店されるにしたがい、商業環境が大きく変化し既存の駅前型立地の商店街は衰退の一途をたどるところが多くなっています。商店街の衰退は、全国的にも大きな問題になっているのですが、東大阪でも行政が商店街にどのようにかかわっていくか、大きなテーマです。平成18年にはいわゆる「まちづくり三法」が改正され、空洞化した市街地にもう一度にぎわいを取り戻すために大型店を市街地に呼び戻し、大型店を従来の既存の中小店舗と並存させてまちづくりをしようという考え方がしめされました。これらの法律がそのまま東大阪に該当するわけではありませんが、商店街の活性化が「まちづくり」という大きなスキームのなかで考えられなければならない、ということはたいせつな考え方であるといえます。
また「まち」はそれぞれの歴史的な背景をもっており、歴史のあるまちも、新興の地域も、また駅前再開発される地域もそれぞれの「まち」の条件が異なるのであり、それらが同じように「まちづくり」をしなければならないわけではなく、そのまちのポテンシャル(潜在的に持つ力)を引き出してまちづくりをしていく、という発想が大切ではないかと考えます。その際にどの地域でも必要なことは、地域の強いコミュニティを活用し、引き出し、作り出していくことではないかと思うのです。街並みが美しくなっても住む人のこころの結びつきの弱いまちづくりは空虚で、犯罪の増加などの弊害を伴うものです。行政はまちづくりの大きなビジョンのなかで、地域力を引き出すことが大きな仕事であるといえるでしょう。
そういった意味からも商店街活性化事業の中で、瓢箪山が「ひょうたん」をモチーフにしたまちづくりに取り組んだり、布施が布施戎神社を取り込み「えべっさんのまち布施」として売り出そうとしていることは特筆されることではないかと思います。また近鉄奈良線の高架工事がすすんでしますが、駅前の再開発事業は旧来の商業集積との融合をはかりながら、まちづくりの大きなきっかけにしなければいけないのではないでしょうか。
東大阪市では平成20年度事業として10年ぶりに商業振興ビジョンを見直しますが、時代の変化の中で大胆に提言していかなければ無意味な事業となってしまうでしょう。
(平成20年5月6日)
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